化物語
最終回が最終回でないってのはよくあるパターンなのだが、続きがDVDではなくてネット配信というところに良心を感じる。
それはさておき、テレビ版としては、非常にきれいな終わり方でした。「つばさキャット」と言いながら、暦とひたぎ(とあと立木さん)しか出てこないというのは、なかなかに決断のいる構成だと思う。
しかし、このテレビ版最終回を見る限り、英断だったと言わざるを得ない。エンディング曲に「君の知らない物語」を持ってきた理由も、この最終回のためにあったということなのだから、まさしく構成の勝利だろう。
シャフト製作ということで、賛否両論はあるだろうが、この「化物語」という作品は、シャフトでなければ成立し得なかったと思う。下手すると「CDドラマでいいじゃん」と言われるところを、新房昭之監督のクセのある演出で巧みに回避、製作スケジュールの厳しいところも、赤駒と黒駒で巧みに回避(笑) シャフトとこれほどまでに波長のあった作品もなかなかないだろう。
1巻ごとに完結しているというのも、好感が持てる。全巻じゃなくても、好きな巻だけ買おうという気に容易にさせてくれるわけだから、新たな購買層の開拓にもつながったことだろう。これはDVDが売れるのもうなずける。
ネット配信を、楽しみにしたいと思う。