名古屋大学観世会自演会に行ってきた

私がかつて後シテを務めた能「田村」をやるというので、見に行ってきた。
このサークルは指導者が女性で、女性部員比率がかなり多い。自演会は「全部学生でやる」ということをモットーとしているようで、OB/OGがだいぶ混ざってはいるものの、シテ方ワキ方囃子方狂言方まで全て学生。これは徹底していて良いなと思った。
さて肝心の能であるが、女性7人の地謡だったが、やはり何というか、パワーに欠けるところがあった。特に後場はちょっと軽すぎだったと思う。女性地だから、ある程度軽くなってしまうのは仕方がないけど…。あと後場のクセで地謡がばらけるところがあったが、まあ何とか立て直していた。とはいえ、ばらけること自体が問題と言えば問題ではある。
シテも童子がそのまま田村麿になったような感じで、軽い軽い。私は後シテしかやったことがないので、前後ぶっ続けでやる場合のテンションの持って行き方とか全然分からないが、もうちょっと改善できる余地はあったのと違うんかなー、と思いながら見てた。あと、一瞬ためるだけで数倍違うのに、っていう惜しい所が10カ所くらいあったような気がする(運足の一足目とか、型の直前とか)。
ちなみに、何もかも全体的に軽いのは、指導者の番外仕舞(枕慈童)を見てたので、まあ何となく納得した。別に悪い意味じゃなくてね。

何かけなしてばかりだが、二回生がやってたワキ(旅僧)は良かった。二回生であそこまでやったら十分すぎる。


ところで、うちの大学の能楽部(流派は違う)が招待仕舞で来てたが、レベルの違いを見せつけてくれると思ったのに、あんなことになるなんて…!(笑)