坂東三十三所の旅 十二番札所慈恩寺

日曜日は寒いと言われていたのであまり外に出る気はなかったのですが、いざ蓋を開けてみるとやたら晴れててそんなに寒くもない気がしたので、久々にお寺に行ってくることにしました。行ってきたのは、さいたま市岩槻区にある坂東三十三所十二番札所、慈恩寺です。

忘れ物しまくり

とは言うものの当日に唐突に行くことを決めると大体よい子とは起こらないものでして、今回も電車に乗ってからデジカメと朱印帳を忘れるという愚挙を犯してしまいました。前者はまだしも、後者は忘れると札所巡りする意味が半分くらいなくなるという重要アイテム。仕方がなく途中で引き返して家に取りに帰ることに。往復の数百円と1時間弱がどっかへ行きました・・・。

大宮から東武野田線

慈恩寺の最寄り駅は東武野田線岩槻駅(バスの場合)か豊春駅(徒歩の場合)になります。というわけでまずは野田線始発駅の大宮へ。大宮は家から結構近いと勝手に思っていたのですが、全然そんなことはありませんで、完全に私の妄想であることが判明してしまいました。
大宮駅で東武野田線に乗り換えて、一路岩槻駅へ。野田線ですが、休日は10分に1本で、思ったより本数が少ない。大宮はまだ都会な感じがしてますが、野田線は沿線から電車から何からすべてが一段階古めかしい。東武鉄道も気合いが入ってないのか、駅舎も昔からのをだましだまし使って管理してる感じです。誤解を恐れずに言ってしまうと田舎感バリバリです。

岩槻駅到着〜バス乗車


岩槻駅前には「岩槻駅舎の改修を!岩槻駅に地下鉄を!」と書いてあるモニュメントが建っていて、結構悲哀を誘います。駅舎改修はともかく、地下鉄(多分埼玉高速鉄道延伸のことでしょう)は建設費回収を考えるとかなり厳しいでしょうね。
岩槻駅から朝日バス東埼玉病院行きに乗って、観音入口バス停で下車。このバスがまた本数が少なくて、1時間に1本しかありません。時刻表のチェックはほぼ必須と言えます。

しかもそこから慈恩寺までは徒歩1.2km、全然最寄りのバス停ではありません(笑) 実は慈恩寺の目の前まで行ってくれるコミュニティバスがあるのですが、平日のみの運行。政令指定都市さいたま市にありながら、なんか色々不便な感じがします。

慈恩寺到着

日曜日は寒いと言われていたのですが、歩いてみるとそれほどでもなかったのが幸運でした。歩道がないのに車通りが多いそんな道を歩いていくと、正面に門が見えました。坂東三十三所十二番札所、慈恩寺の門です。

本堂はかなり大きいです。今まで行った坂東札所の中では浅草寺・長谷観音に続いて大きい。江戸時代の再建とのことで、朱塗りがまだまだ鮮やかに残っています。がっしりとした存在感のあるお堂です。

境内は思ったよりも広い感じで、開放感があります。周りに高い建物もなく、境内を囲むような塀もないので、広く感じるのでしょうね。おそらく、昔はもっと寺域が広かったのではないかと推測します。
さいたま市内にありながら、行くのが存外に不便なお寺ですが、お堂は再建ながらしっかりとしたものだし、雰囲気は良いと思いました。

玄奘

慈恩寺は長安の大慈恩寺にちなんで名付けられたらしく、三蔵法師ゆかりとして名高い大慈恩寺に倣い、玄奘信仰も篤いお寺です。中国で発見された三蔵法師玄奘の霊骨を奉安した、「玄奘塔」が建てられています。
で、行ってみることにしたのですが、微妙にお寺から離れた所に建っていました。場所がなかったんでしょうか(笑)お寺から徒歩5分くらいのところに、ひっそりと玄奘塔はありました。十三重の石塔が静謐な雰囲気を放つ不思議な場所です。

玄奘の銅像もありました。

なぜか石の亀もありました。正直由来はよく分かりませぬ。