買ったもの

メイン☆ストリート

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マクロスFの歌シェリルを担当した、May'nのミニアルバム。今回はMay'n本人のアルバムと言うことで、シェリルではないMay'nを出そうとしたと思われる。曲数は少ないが、19歳の彼女が持つ、若々しいエネルギーが感じられるアルバムに仕上がっている。
しかし不幸なことに、シェリルの歌のインパクトが強すぎたせいなのか、若干パンチの弱い印象も受けた。もっとはっきり言えば、平凡な出来になってしまっている。シェリルというキャラクターが持つ、ある種の切迫感のようなものは、このアルバムにはない。May'n本人をアピールするためにはそれはそれで良いのだが、ここまで普通っぽくしなくても…とは思った。その点、菅野よう子はうまく「シェリル starring May'n」としての魅力を引き出していたと言える。残念ながら、プロデュースに難があったと言わざるを得ない。
とはいえ、歌から感じるパワフルさはMay'n自身がもつ特性であり、シェリルの助けを借りなくても十分やっていける潜在力を感じられたのは収穫であった。また、May'n本人が作詞作曲した歌も2曲入っている。特に「嫌、嫌」はなかなかおもしろい曲だと感じた。もっといろいろな曲を書いて、腕を磨いていってほしいと思う。
なかなか厳しい評価をせざるをえないアルバムではあったが、歌唱力は十分すぎるくらいに持っている彼女なので、これからの彼女に期待したいと思う。また、シェリルで得た経験をどうやって自分のものとしていくかが、これからの彼女の課題となるのだろう。

なお余談だが、ライオンのMay'nバージョンが入っているのだが、やはり他の収録曲と明らかに毛色が異なる。マクロスファンを呼び込むためなのだろうが(かくいう私もその一人だが)、アルバムとしての構成を重視するならば、不要だったように思う。売れなければどうにもならないので、こればっかりは仕方がない気はするが。