金剛永謹 能「安宅」

金剛宗家の能「安宅」を国立能楽堂で見てきた。
宗家継承披露の能を東本願寺能舞台で行ったときの演目も「安宅」であり、宗家にとって思い入れの深い能なのだと思う。また、宗家は結構体格の良い体つきをしているので、能「安宅」のシテ弁慶を演じるにはもってこいなのである。安宅の関所で義経達を留め置く富樫某(ワキ)を演じるのは、人間国宝宝生閑。関守の嫌らしい感じがまたたまらない。さらに、間狂言野村萬斎。これはやばい。それだけに、非常に見応えがあった。
チケットは完売で、国立能楽堂の627席が全て埋まっていたのだが、そうなるのもうなずける。