感想:仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010

日曜日に名駅のピカデリー1で見てきました。17時の回で見たのですが、ことのほか早く到着してしまい、ロビーで40分くらい待つ羽目になりました。
そこで見たのが、「ピカデリー1・2・3・4 閉館」のお知らせ。だいぶ古い映画館でしたが、来年の3月31日をもって閉館が決定したとのことです。理由として設備の老朽化を挙げていましたが、今時座席指定もない映画館もなかなかないので、設備更新費用が事業継続に見合わなかったということでしょうか。近くのミッドランドスクエアもピカデリー1〜4と同じ中日本興業の経営なので、効率化という意味でも仕方ない気がしますが。ただ、今回見たピカデリー1は、名古屋地区でおそらく最大の600席収容です*1。最近のシネコンではこんなに大きなスクリーンはないし、シネコンの性質上作る意味もあまりないので、無くなってしまうのは少し寂しい気もします。
さて、前日の日記で書いたように、実は直前までヤマト復活編を見るか仮面ライダーを見るか迷っていたのですが、チケット売り場で「宇宙戦艦ヤマト復活編 上映時間145分」を見てしまったせいで、ヤマトを見る気がなくなってしまい、最終的に仮面ライダーを選択しました。
で、肝心の作品とはいうと、夏の映画の出来が非常に悪かったと友人から聞いていたので、どんなにひどいんだろうか、と逆にワクワクしていました。しかし見てみると、ディケイドはひどかったものの、W(と結末)を含めると、まあまあ見れる出来でした。以下ネタバレ。

概要

作品名がとても語呂が悪いので何かあるのかな、と思っていたら、実は「ディケイド」「W」「MOVIE大戦2010」の3本立てという構成でした。結末となる「MOVIE大戦2010」では、ディケイドとWが同じ世界で敵と戦うという融合的な展開で、半ば強引にまとめあげる話になっています。

仮面ライダーディケイド 完結編

ディケイドは、最終回の続きと言うことでしたが、もともと話が破綻しまくっているので、今回もやはり破綻してました。まあどうやっても無理という感じですが。
見所は、夏海が変身した仮面ライダーキバーラ及川奈央扮する蜂女と電波人間タックルの絡み、後は鳴滝=ゾル大佐と、鳴滝にイカとビールを渡されてまたもや変身したおじいちゃん=スーパー死神博士でしょうか。あーあとスーパークライス要塞がグリグリ動いてた。
何かあまりストーリー覚えてません(爆)

仮面ライダーW ビギンズナイト

W編の見所はおやっさん=吉川晃司につきます。これでもかってくらいハードボイルドで変身しなくてもいけんじゃね?って勢いでした。
園崎姉がタブードーパントとして襲ってきたため、「仕事ではガイアメモリを使わない」という自らに課した禁を破って仮面ライダースカルに変身しましたが、これがまたかっこいい。何で変身してるのにまだ帽子かぶってるの、とか野暮な問いは無用、とばかりにバッタバッタと敵を倒しまくる。あースタッフはこれがやりたかったんだなーって感じでした。
まあ「ビギンズナイト」と呼ばれる出来事の内容自体は結構どうでも良かったですね。翔太郎がおやっさんの言いつけを守らなかったばかりに、おやっさんが犠牲になった、というそんな話。
ちなみに今回のドーパントは、メモリーに「D」と書いてあり、死者を操るデス(DEATH)ドーパントと思いきや、姿形をコピーするダミー(DUMMY)ドーパントでした。

MOVIE大戦2010

最初は、それぞれのライダーが画面を縦2分割で、敵との追いかけっこが繰り広げられます。ディケイドは最後に出てきたマンモスメカと、Wはダミードーパントと。しばらくすると、その2つが合体して1つの世界に。世界は融合して、MOVIE大戦の始まりです。
後はいろいろ合体したり、スーパークライス要塞が立ち上がったり、マンモスメカをWが乗っ取ったりとか、上を下への大騒ぎです。
最後はアルティメットDとかいうのが出てきますが、劇場入場時にくれた「ディケイド&W」のガンバライドカードで、Wがファイナルフォームライド。2人で1人のWが2人に分かれて、強さも2倍。必殺技をたたき込んで、アルティメットDを撃破。
エピローグでは、別世界のおやっさんが出てきて、翔太郎を「帽子が似合う男だ」と認める、ということでハッピーエンド。マスクだけ取った吉川晃司はちょっと微妙だったかも知れないです。
あと最後に、死神博士になっていたナツミのおじいちゃんの首から、ガイアメモリが飛び出てました。死神博士は寺田みのりんの仕業だったのか…。
CGをふんだんに使いまくったスピーディーな展開でしたが、めまぐるしく場面が変わって、見てる方としては満足でした。ディケイド編の破綻ぶりがうまい具合に忘却されて良かったと思います(笑)

結論

元々の期待値がそれほど高くなかったので、思ったより良かったという印象です。
全体を3つに分けて、最後に融合編を持ってきたのは斬新でした。通常は、2本立ての作品同士を合体させるなんてあり得ないですが、ディケイドという異端児があったからこそ実現した、おもしろい展開だったと思います。
あと、吉川晃司がかなりいい味を出していました。キャラの位置づけという意味では、元祖「おやっさん」である立花藤兵衛へのリスペクトが感じられるとともに、Wに合わせたアレンジがなされていて、良かったと思います。

*1:たぶん次に大きいのはTOHOシネマズ名古屋ベイシティ