京阪沿線七社寺巡りの旅:前編

昨日の予告通り、京阪沿線の七社寺を巡る初詣小旅行に行ってきました。

旅の概要

簡単に言うと、京阪電車の年末年始1dayフリーきっぷを使って、沿線七社寺を一日ですべて回るという企画です。
京阪沿線とはいえ、駅から微妙に離れた所にある寺社もあるので、一日で七つ全部回るのはきつそうだなと思い、そもそも可能なのかという所も含めて、挑戦してみました*1
なお、写真はとりあえずTwitterに上げたものを流用してますが、あとで差し替え予定です。

ルール(つか制約条件)

今回、七社寺巡りを行うにあたり、自分に課した条件は以下の3点です。

  • 必ず本殿に参拝する(可能な限り二礼二拍手一礼で行う)
  • 本殿参拝後にご朱印(朱印)をいただく*2
  • 朱印については、フリーきっぷに付属する「無料朱印帳」と、自前の普通の朱印帳への朱印の2つをいただく

この制約が後になって効いてくるとは、このときは知るよしもありませんでした…。

第一の寺社:下鴨神社(最寄り駅:出町柳

まずは、一番遠い所からということで、京阪電車北の終点・出町柳駅から徒歩10分くらいの、糺の森の中にある下鴨神社にアプローチ。ちなみに、下鴨神社の正式名称は「賀茂御祖神社」と言います。
まだ朝の9時半ということで、ランニングウェアを着こんで走ってる人とかも多く、まだ初詣モードという感じではありませんでした。境内もまだ人はあまり多くなく、特別拝観の大炊殿の受付もまだ準備してる最中、という感じでした。
下鴨神社の滞在時間は約30分。下鴨神社は学生時代に何度も来ているし、後に控えている所の方が混んでいるのは明白だったので、サクサク参拝を済ませました。
で、朱印ですが、朱印所でお願いすると「『京阪の朱印帳』はこちらでお受けします。朱印帳の朱印は、隣に並んで下さい」と言われました。もちろん筆書きがあるので係が違うということもあるのですが、どうやらきっぷに付いていた無料朱印帳に押してもらえる「朱印」と、朱印帳に授けてもらう正式な朱印は、明確に区別されているようです。とは言え、下鴨神社で押してもらった朱印の印影はどちらも同じものでしたが。
写真は、境内に飾ってあった巨大絵馬です。

第二の寺社:平安神宮(最寄り駅:神宮丸太町

出町柳から急行に乗って隣の神宮丸太町駅*3へ移動。冷泉通りを東に10分ほど進むと、平安神宮が見えてきます。
ここは境内がとにかく広いので、人が多くてもそんなに待つこともないし、待ち時間もあまりないです。平安神宮参拝は10時半頃で、まだまだ午前中ということもあり、人はそれほど多くありませんでした。これは思ったよりも楽に完遂できるんじゃないか、と思っていた時期がこの頃でした(笑)
なお、平安神宮の朱印も、場所は同じでしたが係の人が別でした。さらに、朱印の印影も、使っている朱肉の質も異なるものでした。
写真は、平安神宮の応天門(正面の門)です。

第三の寺社:八坂神社(最寄り駅:祇園四条

平安神宮参拝完了が11時少し前。ここで体力を温存しておく意味も込めて、神宮道バス停から祇園バス停まで市バス(100系統。停車数の少ない快速です)に乗りました。
八坂神社は、四条通の東の突き当たり、祇園交差点の真ん前に入り口があります。平安神宮と人の多さ的には変わらない気がしましたが、入り口から境内までは階段になっている上に、露店のせいで若干狭くなっているので、混雑度という点では平安神宮より上でした。
八坂神社の朱印は、場所が違っていました。本来の朱印は、お守りや破魔矢などを売っている建物で授与してくれるのですが、京阪の朱印帳に関しては、横のプレハブみたいな小屋で押してくれました。印影についても、デザインは似ていますが、やはり異なるものでした。
写真は、八坂神社の西楼門(正面の門、重要文化財)です。

第四の寺社:伏見稲荷大社(最寄り駅:伏見稲荷

四条駅を西に進み、祇園四条駅から再び京阪電車に乗りました。
伏見稲荷大社は、全国に数万ある稲荷神社の総本山で、沢山の鳥居が連なる千本鳥居が有名です。
最寄り駅である伏見稲荷駅は急行までしか止まりませんが、平日ダイヤは昼間に急行が走ってないので、普通は準急(というか実質各停)に乗るしか行く方法がありません。しかし今日は正月ダイヤという、正月三が日のみの特殊なダイヤで運行しているため、昼間に急行が走っています。これのおかげで、当初は12時前に着くのは不可能と思っていたのですが、思ったよりも早く伏見稲荷に行くことができました。
が、駅に到着して見たのは、参道に延々と人が連なっている様でした。併走しているJRの踏切を越えたあたりから、表参道は参拝に向かう人専用、裏参道は帰る人専用と、交通規制が敷かれるほどの有様。そう言えば伏見稲荷大社の正月はこんなかんじだったなあ…と今更思い出したわけでした。
鳥居をくぐったあたりから混雑度は更に高まりました。本殿に参拝する人の列が団子になっていて、本殿の前方にある神楽殿を完全に包み込むように列が形成されています。先を見通そうにも、目の前に神楽殿が建っているため、向こう側の本殿まで見ることはかなわず、人が神楽殿を避けて並んでいるのだけが分かります。
この行列を見てだいぶ身じろぎしたのは事実ですが、最初に決めた制約を曲げるのもどうかと思うので、意を決して本殿参拝の列に並び始めたわけです。そして、行列に並ぶこと30分近く、結局参拝できたのは、もうすぐ12時半になろうかという所でした。実際並んでみると、本殿前まではゆっくりと進んでいたのですが、本殿直前にくるとなかなか進んでいかないという状況になっていました。どうやら、本殿前において、参拝が終了した人の動線がうまく裁けていないのが、列がなかなかはけない理由だったように思います。
朱印は、本殿から少し離れた会館のような建物の中で授与してくれました。ここも係の人が異なっており、印影もデザインは似ていますが微妙に異なるものが使われていました。
写真は、楼門前向かって左側の狐様です。くわえているのは、「達成のかぎ」。宝物を納める倉庫の鍵に由来するものらしいです。

続きは後編

d:id:n_kakka:20100104#p1に続く。

*1:当然ながら、「初詣といいながら、寺社を回ること自体を目的にしていいのか」というご批判もあろうかと思います。ただ、当の京阪が「七社寺巡り」と銘打って朱印帳まで付けて一日フリーきっぷを売っており、かつ七つの社寺では無料で朱印の授与を行っています。従って京阪も七つの社寺も、全部の社寺を一日で巡る人がいることを了解した上でこのきっぷを売っていると私は判断しました。

*2:ご朱印というのは、寺社でもらえる記念スタンプみたいなものです。ご朱印はその寺社のお札と同等とも言われているので、当然敬意を払うべきだと思います。が、一般人にも分かる説明としては、やはり記念スタンプと言わざるを得ません…。
なお、通常「ご朱印」と表現するのですが、この記事では字数の関係で「朱印」と表現します。

*3:昔は「丸太町」と言ったのですが、観光地に近いことを明確にするため、最近駅名が変更されました。とはいえ、京都市営地下鉄に同名で全然場所の違う丸太町駅があってまぎらわしいこともあったと思われます。