大ローマ展 愛知県美術館

http://event.chunichi.co.jp/roma2010/
ローマ帝国創建期の文化財を集めた特別展。主としてアウグストゥスオクタウィアヌス)の治世に作られた、彫刻やフレスコ画などの美術品が出品されている。
まず凄いと思ったのは、大理石彫刻の緻密さ。様式化された仏像の衣紋*1とはまた違う、写実性を重んじた布の表現などは圧巻と言うほかない。アウグストゥスの威光を如実に示す皇帝座像は、その好例と言えるだろう。他にも様々な彫刻が展示されており、ローマ帝国の繁栄の一端を知ることができる。
もう一つ注目すべきはポンペイにある「黄金の腕輪の家」から取り外されたフレスコ画。バーチャルリアリティ映像で元の位置に戻したってのもまあ良かったのだが、やはり実物には敵わない。フレスコ画は、その性質上一発勝負で書かないといけないから、その大きさと完成度に驚嘆。
展示物は大理石彫刻とフレスコ画が大半なので、そういうのが好きな人は、是非見に行くべき。反面、装飾品や青銅器などは、昔やってたペルシア展などと比べると、結構地味なので、その辺は注意。
なお、日曜日ということで結構混んでいるのではないかと思って行ったのだが、意外にもすいていた。3月中旬までやっているので、人出が分散しているのかも知れない。

*1:これはこれで美しいのだが