Final Fantasy XIII感想
いい加減FF13の感想を書きなさい、という幻聴を聞いたり聞かなかったりしたので、FF13の感想を書いていきたいと思います。
ストーリー
ストーリーは、クリアしてみれば結構単純だったと分かるのですが、独特な用語の数々がかなりマイナスポイントになっていて、取っつきにくさを与えていたと思います。「コクーンにパルスのルシが紛れ込んだので、ファルシが聖府に命じてパージ政策を断行」とか、何語をしゃべってんねんと突っ込まざるを得ません。「パージ」なんか「追放」でいいやないか。
一応、オートクリップで用語解説やこれまでのストーリーの説明が確認できるのですが、それを見ないと分からない（もしくは理解のためには見ることが前提になっている）というのはさすがに不親切。たとえベタだと言われようとも、分かりやすい言葉に置き換えるとかした方が良かったのでは。
キャラクター
X-2以来の女性主人公だったのですが、昨今のツンデレブームにあやかってツンデレ主人公か、と勝手に思っていたら、全然違いました(笑) ライトニングは「ライト姐さん」と呼ぶべきでしょう。侠気あふれる言動は好感が持てました。ただ性格が丸くなってくる後半は少し影が薄くなっていましたが。
女性3・男性3のパーティ構成ですが、女性上位になっちゃってるのは世の流れでしょうか。全般的に男は弱っちくまたはアホっぽく描かれてます。ホープについては成長という要素があるので、若干マシですが、それでも中二病チックな振る舞いは目に付きました。
ムービー
ムービーは間違いなく最高峰と言える出来映え。人間の動きに関しても、かなりスムーズ。ここまで来ると、いわゆる「不気味の谷」が気になってくるんですが、多少表情に硬さが見られるものの、それほど違和感を感じませんでした。唯一の例外は、手の動き。残念ながら、まだまだ手袋かグローブかをはめて何かをやっているようにしか見えません。でも全般的には高クオリティだと思います。
と、途中まで書いていたのですが、映画アバターを見ちゃった今では、まだもう一歩行けるんじゃないか、と思えてきました。FF13がPS3の限界というわけもないと思うので、スクエニの次の作品に是非生かして欲しいです。
バトル
バトルは、資源を集中投下した結果、かなり良い出来です。スピード感と爽快感が得られる気持ちよいバトルを楽しむことができました。一戦ごとにHPが全快になるのも、ひとつひとつのバトルをじっくり楽しんで欲しいという思いからきている、と私は解釈しました（一戦あたりの比重が重くなって、戦闘時間が延びる結果につながっていますが）。
バランスも良く調整されていたのではないでしょうか。最初は、○ボタン連打でも楽に倒せるようになっていますが、徐々に使える要素が増えてきて、それなりに追加要素を駆使しないと倒せないようになってくるという、チュートリアル的な展開。いきなり全てができてしまったFF12*1に比べると、非常に親切だったと思います。
ただ後半の強い敵になってくると、オプティマ切り替えによるタイミング勝負になってしまいました。ミッション後半の強敵などは、完全に違うゲームになってしまっているのですが、まあこれはこれでありでしょう。
残念だったところ
ショップをネット販売のみにしたのはやはり微妙だったかなと思います。行く先々で買い物するのがRPGのある種醍醐味だと思うので、そこを切ってしまったのは残念だったと思います。
登場する町が、すべて通り過ぎるだけというのももったいなかったです。ショップがネット販売のみという影響もあると思うのですが、あれほど美麗なCGを見せるのであれば、街を是非散策してみたいと思うのは自然でしょう。
ミニゲーム的要素がミッション以外ほぼないというのも残念なところです。ミッションはバトルそのものなので、そういう意味で言うと、ストーリーに関連しない純然たるミニゲームはFF13には存在してません。せっかく「歓楽都市」と銘打つ街が登場するのに、ひなチョコボ探しだけとは悲しすぎます。
総評
ぱっと見「ムービーゲー」と見せかけて、プレイしてみると実はなかなか奥深い作品だと思います。ただ、継続してプレイしないと、ゲームとしての面白さが伝わらないというのは一番の難点でしょうか。
一本道が続く序盤は、ストーリー面でもシステム面でもチュートリアルという意味合いが強いので、プレイの第一印象は正直あまりよくない作品になってしまっていますが、しばらくストーリーを進めると、徐々に面白く感じてくると思います。ムービーやストーリーだけ追おうとすると、とてもつまらない作品に感じることでしょう。
ちなみに、公式サイトでダウンロードコンテンツの存在をほのめかすような記述が出てますが、これだけの作品をこのまま終わらせるのはもったいないと思うので、（予定があるのであれば）ダウンロードコンテンツを早く発表してほしいと感じました。
