映画「十三人の刺客」 感想

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1日は映画の日で、誰でも1000円で見れるので、またまた有楽町で映画を見てきました。
事前には何も考えずに、切符売り場で上映作品を眺めて少し考え、「十三人の刺客」を見ることにしました。
1963年に制作された同名映画のリメイク。オリジナルは見たことがなく、またリメイクと知らずに見ちゃった訳なんですが(笑)、オリジナルは、実録風集団抗争時代劇として評価されている名作と聞きました。
以下ネタバレを含みそうなので「続きを読む」に入れます。
さて、本作ですが、のっけから内野聖陽切腹シーンから始まって、ただならぬ雰囲気を漂わせますが、前半のハイライトはやはり両手両足を切られた女性の告白シーン。舌も抜かれているため、質問に対する返答を口に筆を咥えて書き殴る。女の鬼気迫るさまが、暴君松平斉韶の異常性を脳裏に叩きつけてくる。これは凄い映画見に来ちゃったなーと思いました。
140分のうち、前半は話の経緯をかたり、中盤では暗殺の準備、後半50分が戦闘シーン。特に後半は要塞と化した落合宿で、ひたすら繰り広げられる殺し合いです。50分と言えば長そうですが,全然そんなことはありませんでした。臨場感溢れた、息もつかせぬ殺陣の連続。新左衛門の「斬って斬って斬りまくれ!」の台詞が象徴するように、その無双っぷりと言ったらありません(笑)
出演者は誰も彼もが実力派揃い。島田新左衛門を演じる主役の役所広司はもちろん、十三人の刺客として山田孝之松方弘樹伊原剛志沢村一樹伊勢谷友介など実力派をキャスティングし、敵役には市村正親ととにかく重厚な布陣。特に、配役で最も注目したいのは稲垣吾郎演じる松平斉韶。徹底的な暴君として描かれるのですが、その狂気的な振る舞い、不気味さが非常に良く演じられている。演技や演出もさることながら、一番はキャスティングの妙と言えるのではないでしょうか。
三池監督は時代劇初挑戦らしいのですが、得意なバイオレンス描写はきっちり、そして少しのユーモアありと、三池崇史の実力がいかんなく発揮されている作品と言えるでしょう。これはおすすめです。


そういや、後で気づいたんですが、結構私三池作品見てるよな・・・。