例の図書購入

THEアニメ・ソング―ヒットはこうして作られた

THEアニメ・ソング―ヒットはこうして作られた

id:karintoさんお薦めの図書を購入。実はこの本、発売直後にすこし立ち読みした記憶がある。だが当時は大学1回生で金がなく、買うのを断念した。で、そのままその存在を忘れていたんですわ。改めてこの本を読むと、いろいろなことがわかってきた。
アニソン歌手の起源は、レコード会社の専属歌手にあるようだ。コロムビア学芸部から生まれた数々のすばらしい歌手が、アニメソングの歴史の一角を担ったと言えるだろう。
P173にこのような記述もある。

ところがコロムビアのK制作本部長の方針は
「今後アニメには、当社の歌手を使ってはならん」
理由は分からないが、子供番組にだすことはマイナスと判断したのだろう。

「所詮テレビまんが」という意識の表れとも言える発言だが、ここにも、当時アニメソングを歌うことが低く見られていたことの一つの事例があった。この発言は当時の世間のイメージに結構近いのではないかと推察する。すなわち「ポップス>アニメソング」という図式がこの時点で醸成されていたわけだ。これ以後(1968年以降)一般のポップス歌手が歌うことはなくなっていき、アニソン歌手の台頭が始まった。
また、ゴダイゴコロムビア所属だったことも初めて知った。そうなるとゴダイゴが歌った「銀河鉄道999」は、所属歌手が歌っているだけで、その意味ではタイアップとは言えない気がする。でもゴダイゴの販売戦略が主題歌やCMソング起用が大半だったことを考えると、やはりタイアップになるのかな…。沢田研二の場合はどうなのだろうか。ちなみに「ヤマトより愛をこめて」のレーベルは今は亡きポリドール。
あと売上枚数への言及もあった。「銀河鉄道999」「おしえて」「キャンディ・キャンディ」が実数で120万枚を突破したと書かれている。ただオリコン調べのランキングには載っていないことから、オリコンはランキング外になってからの売上を勘定していないことが考えられる。また1種類のシングルだけによる売上枚数ではないのかもしれない(EPとLPとカセット合わせてとか)。