広島観光:広島平和記念資料館

http://www.pcf.city.hiroshima.jp/
平和記念公園内にある広島平和記念資料館原爆資料館とも称されるこの資料館は、原爆で亡くなった人々の遺品を中心に、原爆の悲惨さを伝える役割を担ってきました。

東館

東館では、原爆が作られることになった時代背景と、被爆前の広島を中心に紹介されています。
マンハッタン計画と呼ばれた原爆製造計画をはじめ、広島が投下地と決定されるまでの流れを、かなり詳しく解説していました。
原爆が落とされた中島地区は、戦前は広島有数の繁華街だったようです。一瞬にして壊滅した街の、在りし日の面影を写真で見ることができます。
他にも、原爆ドームなどの中心的建築について、模型で被爆前と被爆後の建物の変化を示してくれるなど、豊富な説明とジオラマで原爆を落とされるに至った過程を学ぶことができます。

本館

この資料館のハイライトは、やはり本館です。被爆者の遺品を展示しながら、淡々とその被害の凄まじさを語ってくれます。
一つ一つの展示物に、確定できるものについては個人名を挙げて解説が付いており、変わることのない生々しい原爆の記憶を感じさせられます。

建物

あいにく写真を撮るのを忘れてしまったのですが、丹下健三設計による建築物です。戦後建てられたものでありながら、国の重要文化財に指定されています。
平和大通りと平行に建てられており、本館を中心に、東側には東館、西側には国際会議場が並べて建っています。シンプルな中にも、東西に広がるスケールの大きさを感じます。戦後の現代建築の傑作と言えるのではないでしょうか。

感想

土曜日と言うこともあって、館内は非常に人が多かったのですが、この資料館は他の博物館とはまったく異なる様相を示していました。
とくに本館では、来訪者は皆ほぼ無言で展示物に見入っていて、音を立てるのもはばかられるような、張り詰めた雰囲気が漂っていました。
教科書や書物でどれだけ知識としては知っていても、一つの遺品を見ればその知識がどれだけ浅はかなものだったかを思い知らされます。


原爆の被害をつぶさに伝えるところとして、是非一度は足を運んでいただきたい資料館だと思いました。