仮面ライダーW 感想

最終回を迎えました。仮面ライダー作品では、近年稀に見る良作だったように思います。1年間、比較的中だるみすることなく、最後まで突っ走った印象でした。
まずライダーの造形というかコンセプトが斬新でした。二人で一人、それを端的に表すために縦で二色に塗り分けた。色が性質を表していて、ぱっと見るだけでどの状態でどんな戦いをするか分かる。これは良い。
変身アイテムも「ガイアメモリ」という新たなギミックを用意してくれました。携帯電話やカードをモチーフとした変身アイテムがそろそろマンネリ化してきた中*1USBメモリが普及し、違和感なくなった所での採用。子どもたちにも受け入れやすかったのだろうなと思います。


敵の方に目を移すと、敵役として寺田農を起用したのは個人的に大絶賛したいと思います。妙に余裕と威厳を感じさせる演技はなかなか出せない。ふと気づいたら、そこここであの笑い声を物まねしている自分がいました。みのりん最高です(爆)
怪人であるドーパントは、ガイアメモリに封印された「地球の記憶」をモチーフとしていました。そのため、通常ではなかなかできない抽象的なモチーフを怪人として採用することができたのだと思います。私はウェザーの造形が個人的に気に入っています。
敵役の中で惜しかったのは、霧彦の扱いでした。1クール目の敵として、サクッと死んでしまいましたが、もう少し活躍させてくれても良かったのかなと思います。その声が大きかったのか、物語後半で妹が登場したことですしね。


ストーリーとしては、探偵物語風の作りで、事件の依頼を受ける中で敵と戦っていくという流れ。脚本の破綻や無理な展開もなく、きれいにまとめ上げたと思います。まあそれだけに、突拍子もない展開、破天荒な展開ってのもなかったのかなあ、とは思いますが、それは欲張りすぎでしょうね。

*1:ゴセイジャーはカードですが(笑)