劇場版魔法先生ネギま!&ハヤテのごとく!感想

またもや2ヶ月くらい空いてしまいましたが、久々の更新は映画の感想です*1
たまたま実家に戻っていたので、梅田ブルク7に「ネギま!」と「ハヤテ」を見に行ってきました。
出版社の枠を越えた2本立てで、話題性という意味ではありだと思いましたが、昨今の出版不況を考えると、こうまでしないと出版社の事業が保たなくなってきているということの裏返しでもあって、ちょっと素直に喜べない気がします。

ネギま!の感想

製作はいつものシャフト。噂で散々出来がひどいと言われまくってたせいか、私は思ってたほど悪くは感じませんでした。しかし色々詰め切れてない所というかアラが見えるのは確かですが(笑)
生徒が31人もいるので、1時間弱という尺の中で、最大限生徒をいっぱい出そうとした努力は認めるし、前半は比較的上手くいっていたと思います。しかし後半がかなりひどい。
クライマックスである、生徒全員で結界を破壊するシーンは、後半に行くにつれて結界の引きの止め絵が増えていきます。リソース配分の結果として、シーンごとのクオリティにメリハリがついてしまうのは仕方がないと思いますが、「あー途中で制作期間なくなっちゃったのかなー」と分かってしまうのは、明らかな失敗。挙げ句の果てに、最後は5秒から10秒くらい真っ白になってしまいました。これは演出というには、さすがにちょっと手抜きしすぎでしょう。
声優さんの演技は褒めてあげたいです。ラテン語が混じったような難解な呪文を、みんなスラスラ唱えまくっていて、聞き応えがあると思います。ただ、何を言ってるか分からないので、さすがに字幕か何かつけてくれた方が、個人的にはよかったように思います。あとちなみに、椎名桜子小見川千明に変わってるのに一声で気づいた。私のダメ絶対音感もまだまだ健在ですw
あと作者も指摘している、ストーリーが分かりにくい件ですが、私は事前情報を得ていたおかげで、そんなに苦には感じませんでした。ただ物語を理解する上で必要な設定が、結構中盤で語られるのは、確かに分かりにくい人もいるでしょう。


生徒31人の声優決定から足かけ8年、ネギまのアニメ化もコレでラストだそうですが、本当にアニメ化に恵まれない作品だったなと思います。というか、そもそもアニメ化に向かない作品だったような気がします。主要キャラが先生1人生徒31人+αもいるという時点で、脚本の難易度も上がるし、作画の労力も増える。漫画なら31人分を小さいコマ割で書けば良い所、アニメだとその何十倍も尺を取ってしまう。そう考えると少し不幸な作品だったのかも知れません。
ただ声優さんにはとても恵まれたと思うし、企画の斬新性から言っても確実にアニメ史に残る作品だったと言えます。肝心の作品自体の出来がイマイチだったというのは皮肉なものですが…。

ハヤテの感想

小林靖子脚本で、抑えるべきところは抑えた、基本に忠実な作りです。ハヤテの醍醐味である、パロディも随所に散りばめられており、ファンムービーとしては間違いなく上出来。上映中も笑いがそこここで起こっていて、私も楽しく見ることができました。ネギまの後にハヤテを見てしまうと、残念ながらネギまが前座に見えてしまいます(笑)
舞台は西沢さんの田舎なのですが、ミコノスとの対比としての環境設定は面白い。田舎での夏らしい体験も、それに続く非日常的イベントも、ミコノス島での原作エピソードを意識させてくれます。
今回、キャラクターデザインがが藤井昌宏*2ではなかったので、あれっと思ったのですが、テレビ版とは全く異なるスタッフでの製作していたようです。藤井昌宏の絵はどうしても萌え萌えした感じになってしまうところがある*3ので、より原作のデザインに近づけたかったのでしょうか。

おまけ

ネギまとハヤテの幕間に講談社小学館コラボだからできた2作品が特別出演してました。これは驚きました。あえて何が出てきたのかは書かないので、是非劇場でみてください(笑)

パンフレットとか

ネギまハヤテのパンフレットは3種類あったようです。ネギまハヤテ合同・ネギま・ハヤテだそうです。
しかし梅田ブルク7では、公開2日目にもかかわらずネギまverが売り切れてました。やはり熱心なファンの絶対数ネギまの方が多かったのでしょうね。ただ私もどのパンフレットが欲しいかと言われれば、ネギまverだったんですよねえ…(笑)
あと、私が映画を見に行く最大の理由でもあった、来場記念の小冊子。私がもらったのはネギま0巻ですが、かなりこってます。コミックスと同じ装丁だし、この冊子のために赤松健が描き下ろし漫画を書いていて、一見の価値ありです。この分だと、もらわなかったハヤテ99巻の方も期待できそうですね。

まとめ

ネギまの作品の出来はともかく、幕間や、来場記念小冊子や、出来の良いハヤテとか、楽しめる要素は沢山あるので、一度は観に行っていいと思います。

*1:実は、下書きに最近見た映画の感想の下書きが、かなりの数うち捨てられてるのですが・・・

*2:アニメ2期のキャラデザを担当。他にゼロの使い魔のキャラデザでも知られている

*3:それゆえに一見して藤井昌宏だと分かるのですが