けいおん!!主題歌がオリコン週間ランキングで1位2位独占、と音楽業界に関する雑感

http://www.oricon.co.jp/news/rankmusic/75932/full/
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/05/04/001/index.html
来るべき時が来たという所ですかね。Mステのランキングでも1位2位独占だったですし、もうやめて!一般邦楽市場のライフはゼロよ!状態です。
正直、他に競合がいない週だったというのもありますし、アニソンはジャニーズと同様に固定ファンが多く、CDをグッズとして買う人も多いので、この結果を一般化してしまうのはフェアではないですが、それでも一般邦楽市場、一般アーティストの凋落ぶりを示すには十分でしょう。


にしても、一般市場が縮小しているからといって、それで「アニソンが目立っているだけだ」と片づけてよいのでしょうか。むしろアニソンだけが気を吐いているような状態なのではないでしょうか。
これにはいろいろ理由があると思うんですが、私の実感として、一般曲よりアニソンの方が面白い曲が多い気がします。私も、高校時代〜大学生はじめくらいまでは普通の曲も聴いてた気がするんですが、ここ何年かは一般曲は全く聴いてません。
はっきり言ってしまうと、結局は音楽の質の問題のような気がしてきました。

行きすぎた商業主義

売れる曲を作ろう、という商業主義が窮まってしまったことは、質の低下に拍車をかける結果になった大きな要因でしょう。なまじっか音楽バブル期(90年代くらい?)の成功体験があるので、レコード会社からは、良い曲よりも売れる曲が求められる。
そんな中で、作り手側も良い曲を求めて冒険することも出来ず、時流に乗ろうとした薄っぺらい曲が量産されてしまうのは当然の帰結です。しかし消費者もバカではありませんから、いつしか飽きが来ます。それが今の状態なのではないでしょうか。

作詞家や作曲家を育ててこなかった

今の邦楽市場においては、注目の新人歌手というのは良くある話ですが、若手の作曲家・作詞家となると、注目されるというのはあまり聞きません。「プロデューサー*1」が出てくるというパターンはあっても、「曲を作る人」がプッシュされている例は、最近では皆無ではないでしょうか。
そう考えていくと、昨今の質の低下は、縁の下の力持ちとも言うべき、専業の作曲家・作詞家が新しく出てきていないこと、ひいては音楽業界がきちんと育成を行ってこなかったことにも、一因があるような気がします。
これに対して、アニソンでは作曲家・作詞家が前面に押し出される機会が多い気がします。アニメ雑誌で、注目の作曲家・作詞家の特集がたびたび組まれていることからも分かります。
過去のヒット曲を考えてみると、作曲家や作詞家がヒット曲を生み出す例というのは多くありました。とは言え、作曲家・作詞家は裏方という感じで、あまり表に出てくる機会は多くなかったような気がします。そう言う意味では、曲を作る側も注目される今のアニソンは、より恵まれた状態なのかも知れません。


とまあ戯れ言を書いてみましたが、この辺を詳しく論じている人や文章を知っている人がいたら、無知な私に教えて下さい(爆)

*1:頭に「音楽」がつかない場合も含む